虹彩認証はカラコン装着でも認証できる?無着色コンタクト・メガネも解説

近年、セキュリティ意識の高まりや利便性を追求するといった背景から、生体認証が普及しています。
指紋認証や静脈認証に加えて、いま注目を集めているのが「虹彩認証」です。
虹彩認証は高精度で安定性にも優れた技術ですが、眼の虹彩を利用するため、カラコン(カラーコンタクトレンズ)やメガネを装着した場合の認証可否が気になる方もいるでしょう。
本記事では、虹彩認証でカラコンやメガネなどを装着しているときの影響について解説します。
虹彩認証システムの活用シーンも紹介しますので、参考にしてください。
1.虹彩認証でカラコンを装着した場合の影響
虹彩認証の際にカラコンを装着した場合、認証が困難です。
レンズの着色部分が虹彩の模様を覆い、認証を妨げてしまうためです。
1-1.顔認証を併用すればカラコン装着者がいても運用できる
社内にカラコンを使用する方がいても、顔認証を併用すれば虹彩認証システムは問題なく機能します。
虹彩と顔の両方に対応した認証端末であれば「虹彩のみ」「顔のみ」「虹彩+顔」の認証方式をエリアごとに設定でき、カラコン装着時は顔認証で本人確認を行えるためです。
注意したいのは、どこでも「顔認証だけで通過できる」設定にしてしまうと、システム全体のセキュリティが顔認証の水準まで下がってしまう点です。強度を保ったまま併用するには、次の3点を押さえましょう。
| 対策 | 具体的な内容 |
|---|---|
| エリアごとに認証方式を分ける | ・サーバルームや研究区画などの最重要エリアは、虹彩認証(または虹彩+顔の同時認証)を必須とする ・エントランスや一般執務エリアのみ、顔認証を許可する |
| なりすまし対策のある顔認証端末を選ぶ | 写真やコピー画像による不正を検知するアンチスプーフィング機能を備えた機種を使う |
| 顔認証は単独で使わない | ICカードや暗証番号と組み合わせた多要素認証にすることで、虹彩認証に近い確実性を確保できる |
あわせて、虹彩データの登録はカラコンを外した状態で行っておきましょう。
普段は顔認証で通行し、最重要エリアに入るときだけカラコンを外して虹彩認証を使う、といった柔軟に対応できます。
クリテックジャパンでは、虹彩認証・顔認証の両方に対応した認証端末をご用意しており、運用設計の段階からご相談いただけます。
カラコンやコンタクトの使用者がいる環境でも無理なく運用できる構成をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。
2.無着色コンタクトやメガネ等の認証可否
視力の矯正や、紫外線から眼を保護するなどの目的で、メガネ・サングラス・無着色コンタクトを利用する方もいるでしょう。
本章では、目元にツールを装着した状態で虹彩認証をした場合の認証可否について解説します。
2-1.無着色コンタクト
無着色の透明なコンタクトレンズは、問題なく認証されます。
着色やレンズなどの、認証を妨げるものがないためです。
2-2.メガネ
メガネを装着していても、虹彩認証には基本的に影響しません。
透明の医療用ゴーグルなども、問題なく認証に成功するケースがほとんどです。
ただし、認証時は虹彩の撮影に赤外線を照射するため、メガネ上・ゴーグル上の赤外線の反射位置によっては認証エラーが発生することがあります。
2-3.サングラス
サングラスは、赤外LEDを十分に透過できる製品であれば、屋内外を問わず虹彩の認証が可能です。
光の透過度によって認証の可否が異なるため、色が濃いものでなければ認証されるケースが多いです。
3.虹彩認証の仕組み
虹彩認証は、人の眼の虹彩を用いて本人または他人の判別を行う生体認証技術です。
虹彩は、瞳孔の周りにあるドーナツ状の模様部分を指し、外部から眼球内部に入る光量を調節する機能があります。
虹彩の模様は、指紋のように一人ひとり異なり、遺伝的な影響をほとんど受けず、万人不同である点が大きな特徴です。
同一人物の左右や一卵性双生児でも異なり、2歳以降は生涯不変であるとされています。
虹彩認証は、近赤外線カメラで虹彩を読み取って固有の虹彩コードを生成し、データベースに保存されたユーザーの虹彩コードと照合する仕組みです。
メガネや無着色コンタクトは虹彩の模様を妨げないため、基本的には問題なく認証できます。一方でカラコンは、レンズの模様が虹彩の模様を覆うため、エラーの発生が懸念されます。
虹彩認証の仕組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
関連記事:虹彩認証とは?仕組みや特徴、活用シーンを解説
4.カラコンの装着に注意|虹彩認証の活用シーン

虹彩認証は、カラコンを装着していなければ、顔認証や指紋認証と比較して誤認証率は低いといえます。
また、認証時は非接触で媒体を利用できることから、衛生的かつ高精度の認証が可能です。
しかし、虹彩認証を日本国内で導入した事例はそれほど多くありません。虹彩認証の活用シーンを、海外での導入事例を交えながら詳しく見ていきましょう。
カラコンの装着に注意すべき理由も紹介していますので、参考にしてください。
4-1.入出国管理
虹彩認証は、海外では入出国管理に利用されていることがあります。
米国の一部空港のほか、シンガポールにおいても、一部の利用者を対象とした虹彩認証システムによる入国審査が行われています。
普及の状況によっては、海外旅行先の入国審査で虹彩認証を受ける可能性があるでしょう。
日本でも令和3年5月にパスポート申請用写真規格が改定され、申請用の写真を撮影する際は、輪郭強調(ディファイン)を含むカラコンの着用が認められなくなりました。
4-2.入退室管理
虹彩認証は、入退室管理にも活用されています。システムに登録したユーザーの虹彩を認証したときのみ、扉が解錠する仕組みです。
具体的には、機密情報を扱う企業やセキュリティ面に配慮したマンションなどで導入されています。
また、虹彩認証は眼が露出していれば認証できるため、ゴーグル・マスクなどを着用して入退室をする医療の場や食品工場で活用されているケースもあります。
4-3.決済システム
決済システムの利用時も、虹彩認証が活用されている場面の一つです。
中国で見られるのが、鉄道を始めとする交通インフラや銀行ATMへの導入です。
交通インフラ利用時の決済システムに導入した結果、効率的かつスピーディーな移動が可能となり、春節などに起こっていた大混雑の改善につながっています。
虹彩認証ではカラコン・サングラスの着用に注意しよう
カラコンを装着した状態で虹彩認証システムを利用した場合、レンズの着色部分が虹彩の模様を覆い、誤認証が起こる可能性があります。
サングラスも色が濃いと本人認証を行えないケースがありますが、メガネや無着色のコンタクトは基本的に認証が可能です。
虹彩認証は日本ではまだ普及していないものの、海外では入出国管理に虹彩認証システムを活用するケースも見られます。
そのような状況を踏まえて、パスポートの申請用写真にカラコンの装着が認められなくなるなど、日本国内でも変化が起こっています。
虹彩認証は透明のゴーグルやマスクをつけていても問題なく認証ができることから、注目を集めている生体認証技術の一つです。
クリテックジャパンでは、虹彩認証の研究開発を約20年行っています。
日本国内の導入実績も豊富で、虹彩認証システムの「イリアス」が研究所や医療の場で広く活用されています。
虹彩認証システムの導入に興味がある方は、クリテックジャパンへの相談がおすすめです。
以下のフォームから資料請求・お問い合わせができますので、ご参照ください。
